「テレラジ555」で、その良さを改めて知った「手作り」にこだわり、中西一清スタミナラジオがまた新たなプロジェクトを開始。その名も「自酒(じざけ)プロジェクト」。オリジナルブランドの日本酒を、原料のコメから作るという、足掛け2年にわたる一大プロジェクト!なのです。
2006年4月25日(火) 「絞り」
杜氏の靖子さんもびっくりの発酵の早さ・・・・・
原料がもち米だったため、予定より一週間も早く絞りの日を迎えました。
ひしゃくでザルにすくい上げ、モロミとお酒に分離させるという、
何とも原始的な絞り作業です。
うっすらピンク色の、イチゴ牛乳のようなにごり酒が、正真正銘、日本酒の香りを漂わせています。
中西さんが、早速試飲します。「うーん。辛い。でもうまい!」
アルコール度数15,5。日本酒度+6・・・かなり辛口のお酒です。アルコール発酵が早くすすみ、タンパク質の分解が進まず、アミノ酸の量がちょっと足らないせいだそうです。
いいんです。世界にたった一つのスタミナラジオのお酒が出来たのは間違いないんですから。
お酒のネーミングは「すたみな一代」と決まりました。一清さんの一と瑞代の代をとって リスナーの方が、名づけてくださいました。ありがとうございます。
この後は、瓶詰めとラベル貼りの作業が待っています。 安田瑞代
2006年4月14日(金) 仲仕込み
 お酒の仕込みも終盤!仲仕込みに入ります。赤い色が残るように、さっと水を通しただけの赤米を大きな釜で蒸しあげます。蒸しあがった赤米を木箱に広げて、人肌まで冷まします。ごわごわぼこぼこした触感で、一口食べてみると“硬いおこわ”って感じです。さらに温度を下げるため、木箱ごと冷蔵室に入れて1時間ほどお休み。1時間後、十分に温度の下がった仲仕込み用の赤米を、麹と初添え仕込みの米が入ったタンクに加えます。櫂でゆっくりやさし〜く全体をかき混ぜます。しかし!タンクの底のほうは、先に入っているお米でぎっしり埋まっていて硬い!混ざらない!これはまずいんじゃないか?と思っていたところ、麹の発酵が進むとともにお米もぷっくりやわらかく膨らんでいき、全体が混ぜ込めるようになると聞いて、ひと安心。この段階で混ぜられる範囲を、櫂でぐるぐるしていると、全体がごく淡いあずき色になってきました。「いい具合に色が入るかもしれんねえ」と、期待も高まります。好奇心を抑えきれず、つい、小指の先をつけて味見してみました。ちょっと粉っぽい、薄い甘みが感じられます。(すみません、雑菌増やしたかも。)大村主任曰く、「これから麹の発酵が進むと、ぴりっとした味がでてきますよ」と。bR20のステンレスタンクに収められた「すたみな一代」は、日々櫂で混ぜられながら、搾りを迎える日まで20日間ほど、この中でふつふつと育っていくのです。途中の発行具合は、無法松酒造のスタッフがチェックしてくださいます。しかし、一つ懸案事項が…。仕込み量が少ないので、搾る際に機械が使えないかもしれません。その場合は、袋に入れて吊って搾るか、もしくはにごり酒に仕上げるか…。すたみな一代の運命やいかに!     中島 理恵
メルマガ会員の投票によりお酒の名前は「すたみな一代」に決定!
2006年4月5日(水) 麹米の蒸し 麹米の種きり
桜の花が満開だというのに、昨日に引き続き雨がしとしと・・・
この湿気が米作りにどう影響するのかなあ。
昨日洗った米を、大きな釜に詰め130度の蒸気で1時間蒸します。 
蒸しあがったお米を木箱に移し、手でこねながら素早く人肌まで冷まします。
温度が下がりすぎないように、水分が飛ばないように、細心の注意が必要です。
32度の麹床で、温度が均一になるように2時間手入れをした後、いよいよ前半のクライマックス。麹米の種きりです。
麹菌をキュプラという薄い布を通して、花粉を飛ばすようにふりかけます。
鼻息でも飛んでしまう、小さな麹菌・・・息をひそめ静かに静かに、やさしくやさしく・・・
「美味しいお酒になってね!」と声をかけながら埋め込みます。
私もお酒になってしまいそう・・・
もみ上げた麹米は、ドーム状に積み上げ幾重にも布で包み込んで、またまた明朝までお休みです。  安田瑞代
2006年4月4日(火) 酒の仕込み 米洗い
いよいよ、お酒の仕込みがスタートしました。
指導してくださるのは、北九州市小倉南区にある無法松酒造の若き女杜氏 山家康子さん。
まずは、米洗いです。
「米とぎなら、毎日やってる。まかせて!」のつもりでしたが、あまい、あまい。
60キロの麹米を、タライの中に入れ45秒、ザルに上げ流水で1分、きっちり時間を計って洗います。
「5秒前4,3,2,1・・・よし!」醸造主任の大村美之さんが、何とストップウオッチでカウントダウンします。
含水率を30%に保つため、その年のお米の出来具合で洗米する秒数を計算するのだそうです。
水の含み具合で、麹菌のつき方がく変わってくるとか・・・繊細なんですね。
15分間水につけた米をザルで水切りし、麻布に入れて2人がかりで抱えさらに水切り・・・それを数回繰り返します。
冬場の米洗いは、手がちぎれるほど冷たいそうです。本当に重労働です。
福知山山系の柔らかい水をたっぷり吸ったお米は、翌日の朝まで、布に包まれゆっくりお休みです。  安田瑞代
11月26日(土)赤米の脱穀
度は赤米の脱穀です。赤米はここまで待たないと色づいてくれないそうで、他の田んぼの稲刈りが終わっても我慢しなければなりませんでした。
からからに乾いた赤米を、今回は機械で脱穀します。
前回の黒米の脱穀で、足踏み脱穀はかなりの無駄が出ることが判明したので、(わらに籾がずいぶん残ってしまうんです)収穫量が少なかった赤米を大切にするためです。
ちょっと前まで、農家はこんな風に脱穀していたんでしょうが、結局は足踏みでないというだけの脱穀。それがこんなにありがたいものかと驚きました。あっという間に終わってしまいました。次は籾すり。出てきました、赤い色!これはタンニンの色なんだそうです。
収穫したお米は、黒米、緑米と合わせて、いよいよお酒にします。できあがりは来春になりそうです。
10月30日(日)グラス作り
来年2月絞りたてのお酒を美味しくいただくために、スタミナラジオはそれを受ける器にもこだわります。
遠賀郡遠賀町にあるガラス工房「BLOW NOTE」
ガラス作家の小西晃さん、助手の前田彰子さんのご指導のもと、マイグラス作りにチャレンジしました。
工房兼ギャラリーは、田園風景が広がる住宅街の一角にあります。
北風がちょっぴり冷たくなった小さな工房に、どこからか金木犀の香りが漂ってきます。

ローマ時代の吹きガラス技法で、およそ1200度で熔けたガラスを吹き棹に巻き取り、 シャボン玉をふくらませるようにくちびるをまるめてゆっくり吹きます。
気持ち次第でどんな形にも動きを変える熱せられたガラスは、一瞬、一瞬が大切。
気持ちもいっしょに吹き込んで、形を整えていきます。
スタミナラジオは10周年ですが、中西さんのこんな真剣な顔を初めて見た気がします。

相当緊張していますよね。
510度の炉でゆっくり4時間かけて徐々に冷ましたマイグラスは、ほんわかあったかいのです。
少々いびつではありますが、自分の息を吹き込んだグラスの愛おしいこと、愛おしいこと・・・
日本酒をいただくには、ちょっぴり大きめですけどね。
紫が中西さん、薄緑が安田の作品です。いかがですか?
グラスが冷めるのを待つ時間は、いつものようにランチ・パーティー。
今回のメインは、のうみ農園の能美さん手作りの鴨のたたきと煮込み料理です。
合鴨農法で活躍してくれた鴨を、血抜きせずに腐食寸前まで4週間干した合鴨だそうです。
これが、濃厚なコクを生み、赤ワインと絶妙なハーモニーを奏でます。
いえいえ、無法松酒造さんで私達が作らせていただく日本酒にもきっとあうはずです。
安田瑞代
10月22日(土) 脱穀
先週刈り取った黒米の脱穀。
近では、ハーベスタ(収穫機)やコンバインなどですばやく簡単に終わる作業ですが、
美味しいお酒を作るために、我々はこだわります。
昭和30年代に製作された足踏み式脱穀機・・・・・その名も「文明式脱穀機」「文明式」というのが当時いかに斬新で、農作業を楽にしてくれたかという事を教えてくれます。
ミシンの足踏みのように片足で棒を踏みながら、一束一束丁寧に脱穀していきますが、
これが結構太ももとふくらはぎをを震わせ、ダイエットマシーンのような動きをします。

今は機械が刈り取りと同時に脱穀もしてくれますが、昔は刈り取った稲を1週間かけ干し(はざかけ)した後脱穀していました。
この乾燥期間が、お米を美味しくしてくれるのだそうです。
手間ひまかけた分、きっと芳醇な香りのお酒になってくれることでしょう。
この後、籾摺り(籾殻を剥いで、玄米にする)します。籾殻は白米と同じ色ですが、中から飛び出したお米は真っ黒。
これが黒米なのです。
白米と合わせて炊き、おむすびにして「新米祝い」。ポリフェノールの成分で赤飯色に染まったきれいなおむすびでしょう。
ふっくらふんわり炊きたての新米おにぎりの美味しいこと、美味しいこと・・・
のうみ農園のおばあちゃん手作りの青菜の浅漬け、茄子の粕漬け、らっきょや梅干といっしょにいただきました。
お腹いっぱい豊かな時間を、ごちそうさまでした。安田瑞代
 10月15日(土) 稲刈り
美しい真っ青な秋空にこうべをたれた稲穂たち。いよいよ今日は稲刈りです。
幸い台風の直撃を免れたため、緑米、黒米は元気に成長しました。
赤米はウンカ(秋虫)の被害で、三分の一がやられています。無農薬ですから対策はありません。
11月の稲刈りまでじっと待つことにしましょう。
根元の部分を奥から手前に、鎌でいっきに刈り取ります。
ここは、腰の入れ方が肝心。中途半端な体制では尻餅をついてしまいます。
秋風がさわやかに稲穂を揺らしていましたが、刈り取りが終わった頃には汗びっしょり・・・・・
刈り取った稲は、小さな束にし、のうみ農園のビニールハウスで天日干しです。
物干し竿のような長い棒に、7−3に分けた稲の束を逆さに干していきます。
干し終わった風景は、まさに日本の秋という風情です。
いよいよ、来週22日は脱穀、暮れにはお酒の仕込みに入れそうです。
スタミナラジオの10周年記念祝い酒・・・早く飲みたいな。
安田瑞代
 9月3日(土) 田んぼの草取り
田植えからはや二月半。前回の草取りには行けなかったので稲の成長が楽しみだ。
行ってびっくり。早くも穂をたれているではないですか。赤米はその穂を見事に赤くしています。緑米、黒米はやや成長が遅いようです。
この赤米の収穫は11月半ばごろだということです。

草取りをするはずだったのですが、草はほとんど無いのです。能美さんによると、ジャンボタニシが良く働いてくれたのだそうです。えらいえらい。この写真がそのジャンボタニシ君。大きなものは、赤ちゃんのこぶしほどにもなります。

ジャンボタニシ君のおかげで、作業的にはあっという間に終わってしまいました。
記念撮影などして時間をつぶします。イヤーみんななかなかいい格好ですねー。


それでも時間がたっぷりあります。こんなときには・・・・「懇親会でもする?」
大賛成。早速、八幡西区小嶺の能美さんの家に移動。
農家はいいですねー、敷地がたっぷり広く、納屋と自宅の間に屋根を張って、雨でも鴎外宴会ができるスペースを造っています。
ここに登場したのが、地元美女軍団?能美さん特注の鉄板焼き屋台を使って、焼きうどんやお好み焼きを作ってくれます。ありがたやありがたや。


今回はなぜか加藤淳也クンも参加。理由は「旨いものが食えそうだから」その通り、おばあちゃんが漬けた年季の入った漬物、赤米・黒米のおにぎり。(これが絶品。サイズといい、握り具合といい、これが握り飯だー)に満足して、ギターで場を盛り上げてくれました。



で、中西はというと小倉平尾台の名水で生まれた「無法松」がすっかりお気に入り。
完全に出来上がってしまいました。この調子で行くと、「スタミナ酒」が出来上がる前に、そのすべての量を超す酒を飲んでしまいそうです。
 7月30日(土) 草取り

 水田の草取りに安田が参加。稲は長さ40センチくらいまで伸び、順調に生育しています。
ただ、蛾の幼虫がつき所々黒くなっている稲も発見。無農薬米を作るには虫対策に苦労しますが、しばらく様子を見ることにします。

田植えの後に米ぬかをまいたため、それほど草は生えていませんでしたが、それでも稲とよく似た「ひえ」という草が茂っているため、稲と間違わないようにひっこぬかなければなりません。
一歩進むたびに、ズボズボっと足がいぼる(博多弁で沼等にはまること)ため、畑の草取りとはまた違う難しさが・・・
手も足も泥んこですから、途中で顔がかゆくなったりするとさあ大変!顔まで泥パック状態です。
しかし、田植えの時には見かけなかったジャンボタニシ、蛙、トンボ、名も知らぬ虫達がたくさん生きていて、命の連鎖を感じました。
私達にコメ作りを指導してくださっている「のうみ農園」の能美俊夫さんによりますと、8月の草取りはこんなもんじゃない。
とてもハードだそうです。生い茂った草で手足を切ることもあるため、長ズボン、長袖、軍手を忘れないようにとのこと。
おいしいお酒造りのため、次回も頑張ります!
  6月18日(土) 田植え
 
今プロジェクトの中心となるのは北九州市八幡東区のNPO法人「里山を考える会」(関宣昭代表)。彼らのネットワークを通じて、田んぼを提供し、コメ作りを指導してくださるのが八幡西区の「のうみ農園」(能美俊夫代表)。そして酒造りは小倉南区の老舗酒造メーカー「無法松酒造」の若手女性杜氏・山家靖子さん。さらに今回はできあがった一番搾りの新酒を、自分で作ったグラス(ぐい呑み)で飲もうと、遠賀町に工房「BLOW NOTE」を構える吹きガラス作家・小西晃さんにも協力したいただくことになっています。

 それはさておき、6月18日(土)コメ作りの第一歩となる田植えに、中西・安田コンビが参加。
「里山を考える会」のメンバーや山家さんも参加して、300平方メートルの水田に横一列に並んで等間隔に稲を手植えしました…つもりが、1時間足らずで作業を終えて畦から見てみると、水面から顔を出す緑の列は明らかに蛇行状態。中西アナ「田植え機を造った人はエライ」とつぶやくことしきりでした。それでも、素足で足首の上まで泥に浸かりながらの田植えは爽快でした。

 今後は毎月1回の草取り作業に参加し、11月の稲刈り、酒の仕込み、ガラス作りを経て、来年3月ごろの「自酒」完成を目指しています。このプロジェクトは番組やメールマガジン、ウェブサイトで逐一レポートをお送りし、新酒が完成した暁にはリスナーにもおすそ分けする予定です。

※小西晃さんの作品は6月20日〜28日まで小倉井筒屋で開催の「宙吹きガラス5人展」でご覧になれます。